松本まお|TOEFL iBT 20 → 82点


✿ TOEFL勉強会へメッセージ ✿ ✿ ✿

最初に僕と在ってくれた皆に心から感謝の意を表します。また社会人として成功された先輩OB、OGでいらっしゃる吉本まいこさん、松本ゆうすけさんにはとりたて格別の念を表します。東京、関西、福岡、その全てが、掛け替えのない一つのチームとして、僕にとって優しく、力強く、誇らしい存在でした。学生の頃から、そして、社会人になっても尚、ぬぐい切れなかった英語へのコンプレックスにここまで、ひたむきに向き合う事が出来たのは、本当に皆がいてくれたからこそ。常に高みを目指し、苦しみ、もがき、立場も年齢もなく、ただ必死に。そこにあるのは本気で成し遂げたい、あるいは変わりたい。そんな真剣で、崇高な想いだったから。だからこそ、僕たちはここまで互いの事を想いやり、互いの成長を渇望し、時に激昂し、泣き崩れ。でもこの道が、TOEFLを超えた先に為すべき、未来に繋がるものだと信じて。僕とよしたかがスコアを獲た時、こんな僕たちの為に泣いてくれた仲間が、僕とよしたかに教えてくれた事は、<ここで頑張れて、ここに巡り合えて良かった>このチームはそんな経験と感慨深い、実感を与えてくれた。ここは頑張れる環境なんだから。皆、絶対出来る。その想いが本物ならば、絶対出来る。俺の結果は皆にとっても、そういうものだったんじゃないかと、想っています。
 

✿ TOEFL勉強方法について ✿ ✿ ✿

[ ヴォキャブラリー(TOEFL英単語) ] 
最初の4か月はアルクの3400、終盤の3か月は旺文社の大戦略シリーズ3800を使用しました。最初の3週間は単語しかやりませんでした。というか、単語しかやらせて頂けませんでした(笑)それほどまでにTOEFL、ひいては語学習得の基礎は単語です。分からない単語を聞ける訳も、読める訳もありません。具体的な習得法ですが、最初全く分からないレベルでは何回繰り返したかがカギになります。たとえば1000語あるならその1000語全てにチェックを入れていきます。見て、すぐに、意味が出てこないなら<正>の字の、<一>を加えます。一単語一秒もかけません。とにかくスピード重視です。そうやって一周終わった後、かなりの単語が分からない事に気付きます。ここからが勝負です。分からない単語一つ一つイメージ付けをしていきます。あるいはゴロ合わせでもいいです。なんでもいいからそれなりに関連付けて覚えたなら、また一周チェックいていきます。そしてまた間違えていたものをチェックして繰り返す。あとは全て、完璧に、1秒もかけずに意味が出てくるまで、繰り返します。僕は正の字が3個、つまり15回(笑)間違えてようやく覚えたものもありました。そうやって覚えたものを維持していくのもまた大変です。一度覚えた後はCDで復習です。3800ならCDが3枚ついているので、これに従えば1300単語あたり50分ほどでチェックが可能です。それと毎週の単語テストを活用すれば9割型落とす事はなくなります。ラストの1割は自分でもよくわかっています。<正>の字が多かったり毎回の単語テストでつまずきそうになっていたり…最後はそういう単語だけを紙に書き出して手帳に挟んでおきます。こうしておけば仕事中でも見る事ができます(笑)どのパートも重要ですが、この最も根幹となる単語を手抜きせず、完璧に取り組めたかが、その後の進みに大きく影響してきます。
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[ TOEFLリーディング ] 最低スコア8→最高スコア27
旺文社の大戦略シリーズ270・700を使用しました。最初は時間制限無視で問題を解き、解析する。この解析がとても時間がかかります。分からない単語はもちろん、文法・構文、徹底的に文章理解に努めます。解答が分かるだけではダメで、なぜその答えを導出したのか。ここを応えられるようにし、なおかつ、問題文も完璧に分かる状態を作りました。その際、僕が特に力を入れた事はリアリティを持たせる事、そして音読です。TOEFLで使用される文章はアカデミックなものばかりです。地質学、歴史学、音楽…文系理系の偏りはなく、教養人として当たり前に持つべきものが扱われます。ですので、不得意があるとそれだけdisadvantageになります。花崗岩ってどんなものだっけ?彗星って何でできているんだろう?一つ一つ疑問を解消していく事が文章理解を助けてくれますし、これから交換留学・大学院留学を目指す人間にとってこういった作業を行わない事の方が問題です。リーディング27点を獲得した時の問題は、東南アジアの貿易史、経営学でも出てくる人の経営論。この辺りは自分の専攻に近い分野でもあり、一通り知っていたからこそ、相当余裕を持って問題と向き合う事が出来ました。
 
もうひとつは音読です。最終的にこれが何よりも効果があったと感じております。僕はリーディングの読むスピードがあまり上がらず相当苦労しました。読むスピードが上がらない背景には圧倒的な英語への経験値不足があります。それから単語を一語一語集中的に拾っていく読み方も試験中では限界があります。が、そんなときにささきさんが教えて下さったものが音読です。音読の効果は絶大です。解析した270の教材を特に使用しましたが、まず、口が回る最大速度で読み回します。意味はとりあえず無視です。スラスラ読めるようになったらその読む速度で即時に内容理解できる訓練をします。一度やるとどういった構文でつまずきやすいとか、どの単語が弱いとかわかってきます。そしたらまた繰り返します。2回目やる時はそこに意識がいくので少しずつ音読速度に内容理解速度がついてきます。これは日本語を介する事なく、英語で、英語のまま意味が分かるようになるまで繰り返します。音読速度=内容理解速度になったら今度は全体に目を向けていきます。パラグラフごとに何が大事か、意識を精読から論理構成把握へ切り替えます。これを270全部で完成させられれば相当読解が早くなり、間違った理解も減ります。リーディングが良くなるとリスニングの土台が、ライティングの論理構成にも、またスピーキングで使う表現にも、多分に影響してきます。僕のようにリーディングの初期スコアが低い人は本当に苦労するでしょうが、出来た後は早いです。実感します。だから、このセクション、必ず25点くらいには持っていきましょう。
 
[ TOEFLリスニング ] 最低スコア2→最高スコア15
使用した教材は旺文社の大戦略シリーズ350とITP攻略シリーズです。まだまだ、このセクションは経験値が不足しているので僕もあまり偉そうなことはかけないのですが、基本は先輩方も仰るように短文の聞き込み、これにつきます。とにかく短文も聞けない奴が7・8分もの長文を聞けるわけがない。これを念頭に置き、丁寧に、解析し、繰り返し、奢ることなく聞きこむ経験を自身に積みます。その際暗唱できる例文のストックを増やす事です。リスニングでストックした文章は耳から入るので特に体に残りやすく、スピーキングでとっさの時使用できる事も多々ありました。その為、最終的にはシャドーイングの量が勝負です。特にゆうすけさんも仰っておりますが社会人は圧倒的に時間量が不足しがちです。正直申し上げて僕は全ての音の細かい把握はできませんでした。よって暗唱できる文を増やし、シャドーイングを繰り返す。特にシャドーイングは発話するので脳を活性化させ、集中力を増し、能率の高い訓練を行う為に欠かせません。リーディングの音読と同じ要領でやるべきだと思います。シャドーイングしながら内容理解を心掛ける。出来なかった部分は繰り返し、聞こえる=理解の速度になるまで。語学は全て、最後は音になると感じます。いかに聞き込み、発話した経験が多いか。そして試験に向けて集中時間を増やす事です。暗唱できるくらいになった短文を連続で聞き込みシャドーイングを繰り返します。リスニングの試験時間は7・8分あります。僕は350のDay21~30でそれを訓練しました。
 
[ TOEFLスピーキング ] 最低スコア11→最高スコア18
グリーン先生に大変お世話になったセクションです。そして僕はグリーン先生から教えて頂いた事以外、何一つ手をつけませんでした。確かにグリーン先生のレクチャーは形式的にはTask1.2にしか対応していないのですが、ロジカルに、シンプルに、短い時間でまとめて、Taskに解答する。その経験を繰り返し、ぶれることなく徹底して行ってくださるのでその鍛錬を積んだ後であればTask3~6もそれなりの所までは何とかなりました。そのグリーン先生が一貫して仰って下さった事は「あわてない事」です。特にTask1.2はかならずGoodが貰えます。Task3~6もリーディングとリスニングのスキル向上に併せてFairは取れます。それは繰り返しになりますが、短い時間で簡潔にまとめる訓練を繰り返し課して下さったグリーン先生を信じて鍛錬を積めば必ず出来る事です。
 
[ TOEFLライティング ] 最低スコア9→最高スコア22
インディペンデントの添削をささきさんのご提供でUCバークレーの方々にお願いしておりました。とくにどのように書けばいいかという指示もなく、3つのreasonを明確に説明できていれば良い、との事でしたのでその点に忠実に繰り返しお願いしました。彼らは名門の大学院で研究する方だけあり、構成の美しさにとくに焦点をおかれていたと感じます。故に、添削者ごとにそのこだわりが多少異なる事もあり、最初こそ戸惑いはしたものの、次第に自分のライティングがシンプルに、構成が美しくなっていくのを感じました。終盤には誰にお見せしても点数に変動がなくなった事を顧みると、やはり多くの人に自分のライティングを見てもらうのは良いな、と思います。普通に添削をお願いする場合、それは1人になりますが、UCバークレーの方々は多くの院生がチームを組んで僕たちをサポートして下さいました。故に沢山の方に自分のライティングを見て頂く機会を頂けました。後に大学院進学を目指す僕にとっては英語でロジカルに相手に説明する、基礎を積ませて頂けたものでもあったと感じます。また特にリーディングでの発話はこのセッションの論理構成に大きく寄与します。270や700の多彩な文章を自身に落とし込んでいく過程の中で、構成から文章を見るという視点は、実際に自分が筆を取るライティングで大きな力になります。リーディングで山のように美しい文章構成に出会っているのですから、参考になるものは今までに沢山触れたという事になります。
 
[ TOEFL受験中 ]
まず絶対やってほしい事は試験前に板チョコ一枚、試験中の10分休みに板チョコ1枚、最低計2枚は食べる事です。だまされたと思ってやってください。そして意識して下さい。脳が必要とする栄養は糖分だけです。これ食えば相当頭の回転が上がると。っしゃああああーーーー!!まじ、やるしかない、やるしかない。やれる、と。レッドブルやリポビタンも滋養強化には繋がりますが、そんなものは圧倒的な気合でどうにかなります。それ以上に脳みその疲労は補いきれないものがあります。だから試験当日は糖分を全力で投入します。僕は更に起きて一枚食べたので合計3枚食べましたが、スピーキングのTask5中に一瞬感じた疲労が集中を阻害した事を考えるともう一枚食べるべきだったと思っています。そして試験監督者へのあいさつをします。俺は討ち取る為にここに来た、くらい厳かに礼儀正しく。誓約書の英文書きとりはディクテーションしながら発話しながら書く。マイクテストはI live in Tokyo.の繰り返しなんてナンセンスです。口慣らしに自分の町の好きな所を落ち着いたリズムで回答する。いろいろ書きましたが(笑)それだけに試験当日は完全なる自己暗示の世界です。あー、読めない、聞けない、なんて落ちている暇なんてない。とにかく1点でも、0.1点でも、得られる全ての可能性を見出し、全身全霊をかけて挑む。なんだかんだでリスニング10点台の人は僕も含め皆リスニング中、意識が飛びかけます。3分、4分くらいでもうボーっとしだして終盤の肝心な部分を聞き逃しています。だからLでもSでもWでも、リスニングパートは意識が飛ばない、工夫をすべきです。シャドーイングが自身の集中を最も高めると理解していた僕はリスニング中、口をパクパクして聞いていました。むしろ多少発話していました(笑)そして隣の人には申し訳ないけど机を揺らすような勢いでリスニングの構成をメモしていました。自分に力がない、とわかっている受験生は、でも勿論諦めるわけはないよね。ならば殺す様な勢いで取り組むべきです。こめかみが震え、血走るくらいの。でも頭は冷静に。つまり最後は向き合う姿勢です。それが結果に繋がる事は僕のスコアの変遷が物語っていると確信します。
 

✿ ささきっち (佐々木和寛)へメッセージ ✿ ✿ ✿

7か月、本当にありがとうございました。ささきさんの高い志と想い、そこに魅了された僕にとってTSGは入るべきして、そして共にある事が必然であったと感じております。4月3日東京勉強会で初めてお会いした時が、そうであったのでしょう。厳しいご姿勢を顕示しながらも、品川コミュを始めそれ以外の環境ではとてもお茶目でいらっしゃる、そんな人間性を惜しげもなく魅せて下さった。一途にこの世界を想われるまなざしは、出会うべくして出会った。そんな想いがあります。ささきさんは覚えていらっしゃらないかもしれませんが6月末、代々木オリンピックセンターから皆で帰る新宿駅小田急線からJRに乗り換える階段、相当リーディングに苦しんでいた僕に仰って下さったことばがあります。「大変だけど、希望があるから、なんとか楽しくやっていけるよね。」そのお一言に深く頷いたあの日は、たった5か月前ですが、でもあれからもう5カ月も経つのだなと思うと、感慨深い。そのお気持が、僕たちが目指すものを自身のもののように慈しまれる佐々木という教育者の人を惹き付ける真髄なのだと、1人の男の心に残りました。だから、これからもその情熱を惜しみなく、未来を焦がれ切望する若者たちに注がれる、本気の教育者で在り続けて頂きたい。僭越ながら、そう望みます。

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